10月の後半に3日間熱を出して
前回の記事の時には熱が下がったけれど、咳が出始めた。
咳は酷くなって夜眠れないけど鼻水も出ないし、喉も痛くない。
それでも、熱が出ない限りは仕事は休めない。
一週間、マスクをしながら仕事をした。
そして、また熱が出て、咳は尋常でないほどになり、声が出なくなった。
流石に仕事を休み、1週間・・・医者から「マイコプラズマ肺炎かも」と言われ
レントゲンと血液検査で翌週には確実にマイコプラズマ肺炎と診断された。
そこから2週間・・・とにかく安静に!!と医師には言われ続けた。
喘息になってるとも言われ、喉がヒューヒュー
咳のしすぎで腹筋が割れ、食欲も無く、薬を飲むために少し食べても味がしない。
呼吸が苦しくて深呼吸しようとすると、肺が痛くて上手く深呼吸できない。
ご老人が肺炎で無くなるのが、身にしみて理解できた。
ああ、このまま死んでもおかしくないな~なんて・・・。
体を動かすのも辛くて子供にナナコを渡しておつかいに行ってもらって
両親は仕事休んでるなら部屋の片付け出来るんじゃないか?って笑われたけど
漫画を少し読むかテレビを少し見るくらいしか出来なかった。
肺炎は老人にとって命に関わるから、と言って母は一度も来てくれなかった。
息子はおつかいだけでなく、掃除や片付けもしてくれて
一人でお風呂に入って一人で寝てくれた。
本当に、成長したなって嬉しく思ったし、頼りになるなって思った。
自分は本当に一人なのだと、しみじみ実感したけど
それよりも、何よりも、自分が仕事に対して想像以上にストレスを感じていることに
ものすごい涙が出て、ビックリした。
こんなにストレス抱えて、でも、本当にやりたいことは出来なくて
こんな人生、いやだよ~~!って泣いた。
正社員になって、やっと貧困層から抜け出せると思ったけど
貧乏でもいいから短時間勤務にして、自分のやりたいことをやろうって思った。
私の頭の中にだけある物語たちを、世に出してから、仕事に専念しよう。
本当は子供が成人してからって思ったけど
日々、自分の衰えを感じるたびに、遅すぎてはいけない!と思うようになってはいた。
それが、マイコプラズマによって、強いものになった。
40歳をすぎて、今までに無い不調も増えて、目を塞がずに対処して
どうにか日々を楽しくしたい。
白髪染めも、シミもシワもどうでもいい。
美味しく食べられるなら、太っても仕方ない。
もちろん健康的に動いて、メタボにはならないようにしたいけど。
アンチエイジングよりも、私にはやらなきゃならないことがある。
もうきっと、コメディエンヌとして舞台に上がることはないけれど
この手は、この脳は、動き続けている。
ヒラメキを求めて、いろんなものを見て聞いてまわりたい。
今まで私はとても優等生だった。
他人のためになることを喜びとし、褒められる行為をしようと頑張ってきた。
もういいんじゃないかな。
仕事もPTAもぶん投げて、子供といろんなものを感じて生きていきたい。
大嘘ぶっこいて学校も仕事も休んで、旅にでてみたい。
その資金すらも、金持ちでケチで思いやりのない両親からだまし取って。
優等生には耐えられないけど、少しワクワクする。
人生は一度きりだ。
堅実に生きることも、もちろん良いことだし、私はむしろ堅実が好きだ。
でも、堅実なだけでは、私の才能はチリにすら駄作にすらならずに消えてしまうのだ。
それでいいの?
本当にそれで、後悔しないの?
いつも、自分に問いかけて、でも、私はシングルマザーだから。
両親も姉も、当然友人も助けてくれないのだから。
一人で子供を育てるにはお金が必要だから。
我慢して、我慢して、何度泣いただろう。
耐えて耐えて、何度元夫たちを恨んだことだろう。
才能に嫉妬したなんて、よく言えたもんだ。
扶養家族にはなりたくない、妻子を養う意味がわからないなんて、よく言えたもんだ。
私の才能を知っていて、発揮できないようにしやがったクズども。
今に見ていろ。
私はお前たちなんぞ必要とすることなく才能を発揮してやる。
お前たちを、公衆の面前で鼻で笑ってやる。
人生は一度きりなのだ。
たとえ来世があったとしても、来世の私に才能はない。
こんなにも、溢れてくるんだよ!
たった一行の文章の中に、大冒険が!
たった一言の中に360度見渡せるほどの世界が!
色も音も匂いもある、感情が揺れ動く世界が、胸に押し寄せるんだよ!
それを、私は文章に出来る。
漫画にできる。
舞台上に想像することができる。
音響も照明も役者の配置もどんどん浮かんでくる。
目を閉じなくても、見えてくるんだよ。
もったいないでしょう?
書き留めないと消えてしまう時もあれば、何日もその世界に酔うこともある。
そういう思いで、でも画力も表現力もかなり無くなってしまったから
取り戻したくてネームを書き始めた。
息子が読者となって、次はどうなるの?と言ってくれるたびに
少しづつ、書き進めることが出来ている。
ちゃんと、完結させたい。
そうして、いくつもの物語を形にして
もうこれ以上でないところで人生を完結させたい。
贅沢な話だけど。
疲れ易くなた身体と脳、衰える目や耳、記憶力。
それでも、全く衰えないのが、私の想像力。
素晴らしい。
マイコプラズマ肺炎、辛かったけど大事なことを教えてくれてありがとう。
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